• 国際人材としてのフィリピン:外食業界に新たな風を

     昨今、グローバル化が進む中で、多様な文化背景を持つ人材の重要性が高まっています。特に外食業界では、人材不足を補う観点だけでなく、国際的な顧客のニーズに応えるため、幅広い視野を持つスタッフが不可欠だと考えています。この観点から、私たちあじさい協同はフィリピンでの面接を企画しました。フィリピンはその豊かな文化と優れたホスピタリティで知られ、世界トップクラスの人材供給国です。とくに世界中で外食業界に最適な人材を輩出する地として注目されています。フィリピンにおいてはHospitality Management and Hotel Managementというホテル、観光、外食産業に特化した学部を持つ大学も多数あり、多くの卒業生が海外での就労を夢見て、日夜、勉強しています。

     そんな中、フィリピン到着後、私たちはすでに日本で働いたことの候補者、日本で働くことを夢見て、平均月給の4倍もの費用を自分で支払い日本語を勉強している候補者など多様な経験を持つ候補者たちと面接を行いました。彼らは日本語についてはまだまだ勉強途中ですが、英語能力に長け、国際的な視野を持っており、接客や調理の経験を持っていました。面接は個別に行い、候補者たちの技術的なスキルだけでなく、チームワークや適応力などの人間性も重視してじっくりと時間をかけて行いました。面接をされるお客様も彼らの人生をかけたチャレンジに心を打たれ、単なる人手不足の解消ではなく、日本で働いた後、彼らがフィリピンでレストランを開業できることまでサポートすることを検討することも踏まえて選抜をおこなわれました。

    面接の前後には、地元のマーケットを訪れたり、フィリピンの料理を楽しんだりと、候補者たちの実際の生活に触れる機会を持たせていただきました。これらの経験をしていただくことで、候補者が日本に来てからお互いにコミュニケーションを取りやすくなると考えています。お客様の中にはレストランスタッフのホスピタリティに感激もされており、オーナー様に直接とお話ししたいとご希望がありましたので、お話しする機会を持たせていただきました。

    この面接でお客様は、数名の優秀な候補者の採用を決定されました。彼らは日本で働くことができるようvisaの申請を待っています。

     外国人材の採用は、単に異文化を取り入れること以上の意味を持ちます。それは、新しい視点をもたらし、組織全体の創造性と競争力を高めることにつながります。フィリピンでの面接は私たちにとって多くの学びがあり、今後も国際的な人材獲得に積極的に取り組んでいく所存です。

     このコラムは、フィリピンでの具体的な経験を基にしつつ、国際人材採用の重要性とその影響を強調しています。読者にとって有益な情報とインサイトを提供し、グローバルなビジネス環境における人材採用戦略について考えるきっかけを与えることを目指しています。